宅配ボックス - お役立ち情報 -
はじめに
近年、宅配ボックスの設置が集合住宅において標準化しつつあります。再配達削減の社会的要請や、非対面での受け取りニーズの高まりにより、入居者の設備への関心も大きく変化しています。その中で、オーナーや管理会社にとって気になるのは「宅配ボックスの設置で家賃を上げられるのか?」という点です。
宅配ボックス設置で家賃は上がるのか?
結論から言えば、一定の条件下で家賃の値上げは可能です。国土交通省が実施した「賃貸住宅における設備ニーズ調査(2021年)」では、入居者が「ついていてほしい設備」として宅配ボックスを上位に挙げています(参考リンク)。
特に単身世帯や共働き家庭を中心に、再配達不要・非対面での受け取りの利便性が評価されており、設備充実物件との比較では「宅配ボックスがある」だけで月額家賃が1,000~3,000円高い傾向があるとの実例も報告されています。
設置にかかる費用と回収シミュレーション
- 小規模アパート(6戸):スタンドタイプ宅配ボックス 3ボックスモデル:約20万円
- 設置工事費用(電気・基礎込み):約5万円
- 総額:約25万円
【家賃増収シミュレーション】
- 各戸月額1,000円アップ × 6戸 = 月額6,000円
- 年間72,000円、4年で設置費用を回収可能
入居率や空室率に左右される要素はあるものの、近年の入居者ニーズや満足度調査から見ても、長期的な視点で設置は「コスト」ではなく「投資」に位置づけられるでしょう。
体験ストーリー:現場の声
オーナーの声
空室が目立ち始めた築15年の物件に導入。設置費用は高く感じたが、リノベーションと組み合わせて『安心・便利』をアピールできた結果、半年以内に満室に戻せた。
管理会社の声
クレーム対応の中で『宅配の受け取りができない』『盗難が心配』といった声が多く、宅配ボックス設置後はそうした問い合わせが激減。
入居者の声
夜勤が多く、宅配の時間帯に家にいない。宅配ボックスがあるだけで住まい選びの優先順位が変わる。
Q&A:よくある疑問
Q. 宅配ボックスの設置だけで家賃は本当に上げられる?
A. 地域の相場や築年数とのバランスも重要です。家賃1,000円程度の上乗せは受け入れられやすいとされます。
Q. 古い物件にも設置できる?
A. 自立型・壁掛け型など設置タイプを選べば築年数の古い物件でも対応可能です。
Q. メンテナンスはどうすれば?
A. 通常の鍵式タイプならほぼメンテナンス不要です。電子認証型は年1回の点検を推奨されることもあります。
まとめ
宅配ボックスの設置は、利便性向上・トラブル減少・満足度アップといった複数の効果をもたらし、それが結果的に「家賃UP」という形でオーナーの収益向上にもつながります。
単なる設備投資ではなく、入居者のライフスタイルに応える「価値創造」として、戦略的に導入を検討してみてはいかがでしょうか。