宅配ボックス - お役立ち情報 -
「宅配ボックスって本当に必要?」オーナーの悩みとは
賃貸経営を行う上で、宅配ボックスは“必要な設備”になりつつあります。
しかし設置には当然コストが発生し、「本当に導入するべきか?」と悩むオーナーも多いのが実情です。
本記事では、宅配ボックスが必要かどうかを判断するための基準や、導入に向いている物件の特徴、設置コストや維持費などを整理して解説します。
判断ポイント①:入居者のライフスタイル
まず注目すべきは入居者層です。宅配ボックスのニーズが特に高いのは以下のような層です:
- 20〜40代の共働き世帯
- 単身の社会人
- ECサイト利用が多いZ世代
逆に高齢者比率が高く、ネット利用頻度が低い物件では、設置の優先度はやや下がります。ただし、非対面での荷物受け取りが安全性向上につながることもあり、高齢者向けにも徐々に需要が広がっています。
判断ポイント②:競合物件との比較
同エリア内での競合調査も欠かせません。たとえば:
- 近隣の物件で宅配ボックス設置率が高い
- 同価格帯で設備差がある
このような状況下で「宅配ボックスなし」は、選ばれにくくなる可能性があります。
逆に競合に先んじて設置すれば差別化につながり、空室対策の有効打となります。
判断ポイント③:設置コストと回収期間
宅配ボックス設置にはどれくらいのコストがかかるのでしょうか。代表的な費用をまとめました。
項目 | 費用相場(税抜) |
---|---|
アナログ式(3〜6戸向け) | 8万〜15万円 |
電子式(タッチパネル型) | 20万〜50万円 |
設置工事費 | 3万〜10万円 |
月額保守費(任意) | 500円〜3,000円 |
仮に1戸あたり月2,000円の家賃アップが実現すれば、6戸のアパートで年間14万4,000円。3年ほどで回収可能です。
実例:宅配ボックス設置後の反響と入居率
東京都墨田区の管理会社B社では、空室が続いていた築20年の8戸アパートにアナログ式宅配ボックスを導入。
すると、1ヶ月以内に全戸入居が決定。
内覧時のアンケートでは「宅配ボックスがあるから選んだ」と回答した入居者が3人中2人にのぼりました。
これは単なる“便利設備”ではなく、物件価値の再評価につながる設備であることを示しています。
Q&A:宅配ボックスは導入すべき?
Q1:空室が埋まらない物件に効果ある?
はい。宅配ボックスは後付け可能で、物件の訴求力を高める「即効性のある設備」です。
Q2:家賃アップは期待できる?
実際に月1,000〜2,000円程度の家賃増を実現した事例もあり、ROIは高めです。
Q3:設置スペースが狭くても大丈夫?
コンパクト型や壁面設置タイプ、集合ポスト一体型など、選択肢が豊富にあります。
まとめ:オーナーが押さえるべき判断軸
宅配ボックスの必要性は「万人向け」ではありません。
しかし、競合との差別化、入居者ニーズ、コスト回収という視点で考えると、導入効果の高い設備であることは明らかです。
迷ったときは、入居者層と周辺環境を見つめ直し、客観的に判断するのが正解です。