宅配ボックスは本当に使われている？

空室対策や差別化設備として注目される「宅配ボックス」。導入は増えている一方で、「本当に使われているの？」「設置しても活用されないのでは？」と疑問を持つオーナーも少なくありません。

この記事では、最新の入居者アンケートや調査データをもとに、宅配ボックスの利用率・活用頻度・設置後の効果を検証します。

宅配ボックスの利用率は約70%以上

SUUMOが実施した設備ニーズ調査（2023年）によると、宅配ボックスが設置された物件での利用率は全体の71.5%という結果が出ています。

宅配ボックスの利用経験：71.5%、そのうち週1回以上の利用者は42.8%

特にネット通販や食材宅配の普及により、20〜40代を中心に利用頻度が高い傾向があります。

世代別・家族構成別の利用傾向

• 単身者（20〜30代）：週2回以上の利用が多数。帰宅が遅いため宅配ボックス依存度が高い。
• 共働きファミリー：生活必需品や定期便の受取に宅配ボックスを多用。
• 高齢者世帯：利用頻度は低めだが「再配達依頼の手間が減る」と好評。

オーナー・管理会社の視点：設置後の効果

実際に宅配ボックスを導入した物件では、以下のような効果が報告されています。

• 入居率改善（3ヶ月以内の空室解消）
• 家賃アップ成功（+2,000円までの事例あり）
• 入居者満足度向上（アンケートで「ありがたい設備」上位）

設備としてのコストパフォーマンスが高く、「設置後に後悔した」という声は非常に少ないのが特徴です。

想定ストーリー：ある管理会社の導入成功例

背景：再配達クレームが増加

福岡市のある管理会社では、繁忙期に入居者からの再配達トラブルが頻発。配達業者からの苦情も相次ぎ、対策として宅配ボックス導入を決断。

導入後の変化

12戸のアパートに3ボックスを導入したところ、半年で全戸満室、家賃も1,000円アップ。入居者からのアンケートでも「便利」「安心感がある」との評価が目立ちました。

Q&A：宅配ボックスの利用に関する疑問

Q1：使い方がわからないと使われないのでは？

入居時に配布される案内資料や説明会でカバー可能。最近ではスマホアプリ連動型で操作も簡単です。

Q2：ボックスが満杯になったらどうなる？

物件の戸数に応じて適正なボックス数を配置すれば、滅多に満杯になることはありません。導入前に配送数シミュレーションも可能です。

Q3：宅配業者はすべて対応してくれる？

大手業者（ヤマト・佐川・日本郵便）は基本的に宅配ボックス投函対応済みです。

まとめ：利用率＝投資効果。今後もニーズ拡大は必至

宅配ボックスの利用率は70%以上と高く、導入によるメリットは明確です。
単なる設備ではなく、入居者満足・空室対策・ブランド化にもつながる現代の「必須インフラ」と言えるでしょう。